超高感度への指標

  • Leicaスペクトル検出器モジュールへの統合による連続波長検出のマルチスペクトルイメージング
  • 超高感度により、レーザー出力を抑えたイメージングが可能
  • 高速イメージングに理想的な組み合わせ
  • シングルフォトンカウンティングによる、定量性イメージング
  • マルチフォトンイメージングへの応用
  • Leica TCS SP8 のモジューラーコンセプトにより最大4台のHyDを搭載可能
  • NEW! Leica HyD SMD – FCS、FLIM、FLCS測定および超高感度イメージングにも対応した汎用性の高い検出器
キイロショウジョウバエの神経筋接合部(BruchpilotをmStrawberryで標識)。PMT 画像では、画像プロジェクションによりノイズが増幅され、コントラストが低下している。一方、HyD 画像ではノイズが排除されている。

低ダークノイズ – 高コントラスト

繊細な生体試料のイメージングでは、レーザー出力を抑えるため、検出器のゲインを高くすることが必要となります。微弱蛍光で微細構造を識別するには、低ノイズであることが決め手となります。シグナルを最大化する、特により多くの情報を得るためにフォトンを積算する場合は、低ダークノイズであることが必要です。さもなければ、ノイズがバックグラウンドとして画像に現れてしまいます。

Leica HyDは優れたシグナルノイズ比により、あらゆる試料において微小な細部を捉えることを可能とします。例えば、強い散乱がみられる組織スライスなど、画像化が困難な試料にも適してます。ダークノイズを抑えることで、Leica HyDはイメージコントラストを向上します。より多くの情報を取得することができ、画像処理を行うことなく速やかに論文への掲載が可能となります。

Leica HyDはPMTと比較して、コントラストを大幅に向上。

サンプル:チューブリン
励起波長:アルゴンレーザー488 nm、出力0.2%
イメージング:画像積算 16回
蛍光波長:500-620 nm
PMTゲイン:800 V
HyDゲイン:100%

コントラスト比は、最も暗い領域(青)と最も明るい領域(緑)の平均輝度値の比としてプロット。

Contrast of PMT vs. HyD
線虫における3細胞期から4細胞期への発生過程(EGFPチューブリン)。

高性能の高速イメージング

発生過程の観察では、経時的にシリーズ画像を撮影します。組織の時空間的な形成分析を行うためには、取得速度とイメージクオリティのバランスが適正でなければなりません。Leica Microsystemsの先進技術であるタンデムスキャナとの組み合わせにおいて、Leica HyDは比類ないイメージクオリティを提供します。タンデムスキャナの共振周波数(8 または 12kHz)は、必要に応じた画像平均や積算を行うことができ、また、広い視野でのスキャンが可能です。

超高感度の単一分子測定

単一分子の観察は、超高感度イメージングの最先端であると言えます。カバーガラス近傍において微弱なシグナルを測定するために、検出感度、低ダークノイズ、ビームスプリッターの高効率性を、その限界まで追究しています。右図上部の半月形状と水平のラインに注目してください。分子が明滅しているのが分かります。これは、回折限界スポットの単一分子の性質を示しています。

Polymer-embedded red fluorophores on a glass surface.
酵母のライブイメージング: エンベロープとテロメアをEGFPで標識。

繊細なサンプルの細胞生存率を高める

生細胞はイメージングによる光毒性に影響を受けやすい性質を持っています。基盤となるメカニズムの多くは解明されている一方で、観察対象の生体システムへの光毒性の影響は特定が難しいのが現状です。

高感度であることで試料が受ける励起光光量を少なく、ブリーチを軽減することが可能になります。Leica HyDは酵母などの繊細な生体試料でも、共焦点の解像度で捉えることができます

フォトンカウンティングによる最大限のダイナミックレンジ

Leicaのハイブリッド検出器はバックグラウンドノイズが非常に低いため、統計的分析に必要な情報をフォトンカウンティングによって蓄積することができます。フォトンカウンティングでは、それぞれのピクセルがフォトンを満たすバケツのような働きをします。測定カウントが長いほど、より多くのフォトンが集められます。より高いビット深度モードの12ビットと16ビットでは、このバケツが大きくなります。1ピクセルあたり最大で、12ビットでは4096個のフォトンを、16ビットでは65,356個のフォトンを集めます。その結果、ピクセルあたりの統計的偏差をきわめて低く抑えた膨大なダイナミックレンジが可能になります。フォトンの数は、画面のルックアップテーブル(LUT)に表示されます。このケースでは、色が物理的に同質のフォトンを示しています。

迅速かつ簡単なNDDイメージング。ゼブラフィッシュ胚:側線(GFP)、神経細胞(DsRed)、筋肉(SHG)、細胞核(BFP)。画像提供: Lionel Newton, EMBL Heidelberg (Gilmour lab).

深部組織イメージングのための優れた高感度性

マルチフォトン顕微鏡では、シグナルが深部組織から発生し、周囲の組織で分散されるため、専用のシグナル検出方法が必要です。

シグナルの集光率を高めるため、検出器をシグナルの発生源にできるだけ近づけます(non-descanned detection, NDD)。

ハイブリッド検出器をRLD位置に置くことで、より高感度で明るい画像を得ることができます。試料へのダメージを少なくするために励起出力を低くする一方で、シグナルノイズ比が優れているため、深部組織での微細構造を捉えることができます。

最大4つのハイブリッド検出器を接続可能な、新しいQUADモジュールをRLD位置に設置することで、深部組織のマルチカラーイメージングにおける柔軟性を最大限に高めることができます。モジュール方式のセットアップにより、迅速かつ簡単にマルチカラーでの超高感度マルチフォトンイメージングを行うことができます。

Leica HyD SMD – FCS、FLIM、FLCS測定および超高感度イメージング

信頼性のある単一分子の検出には、分析感度が必要です。

Leica Microsystemsでは、あらゆるSMD法(単一分子検出)に優れた特性を持つ専用ハイブリッド検出器を開発し、共焦点顕微鏡のスペクトル検出システムに完全統合しました。内蔵ペルチェ冷却装置や外部冷却装置から構成されるアクティブ冷却システムは、Leica HyD SMDのダークノイズを規定値に低く抑え、最高品質のSMDデータを生み出しています。

ダークノイズをきわめて低く抑え、量子効率を高め、フィルターフリーのスペクトル検出器とダイレクトカップリングさせたLeica HyD SMDは、すべてのSMDアプリケーションのみならず、高度なイメージングにも最適な超汎用検出器です。

  • ディテクターアフターパルスの完全排除による高精度な拡散データの取得。
  • フォトブリーチングが少ないため、FCSでみられるアーティファクトを低く抑えることが可能。
  • 相互相関実験でのクロストークを最低限に抑えることが可能。
  • NDD対応により、IRレーザーを含めたすべてのレーザーの使用が可能。
  • ダイレクトカップリングによる高いフォトンカウント数。
  • 装置の応答時間が短いため、蛍光寿命の短い色素の使用が可能。

HyDとHuygensによる高解像イメージング

Leica HyDは、画像の細部を高いコントラストで鮮明に捉えます。しかし、さらに突き詰めた研究では、共焦点実験からさらに詳細に情報を得なければなりません。Leica TCS SP8高解像イメージングシステムは、超高感度ハイブリッド検出器と、先進技術の先駆者であるSVI社が提供する信頼性の高いHuygensデコンボリューションを組み合わせることにより、共焦点顕微鏡の解像度を容易に超越することが可能です。これにより、あらゆる微細構造を高精細に捉えるマルチカラーイメージングを提供します

ハイブリッド検出器の技術 – 2つの世界のベストマッチング

フォトディテクタ―は光を電気信号に変えますが、それは記録過程で最も重要な部分となります。Leica HyDは、従来のPMTの最も優れた特性と、高感度のアバランシェフォトダイオード(APD)を融合しています。それにより、この検出器は超高感度性、高いダイナミックレンジ、高速検出、低ダークノイズを実現し、あらゆるサンプルに最適な検出器となりました。

Leica HyDフォトディテクタ―は、PMTとAPDに用いられる機能要素を組み合わせています。HyDの光子検出は非常に効率が良く、電子のロスは全くおこりません。ダークノイズレベルは非常に低く、シグナルの回復が効率的に行えます。さらにアバランシェエレメントによって、すばやい応答と非常に鮮明な電気パルスが実現し、高輝度サンプルにおいてもフォトンカウンティングが可能です。

HyDの機能やフォトンカウンティングについての詳細は、オンラインチュートリアルで紹介しています。