清浄度解析のためのワークフロー・ソリューション

ライカと PALL エキスパートのコラボレーション、お客様のワークフローを最適化

Leica & PALL清浄度・コンタミ自動測定ソリューションインタビュー:Nicol Ecke, Feb. 2017
LMS Heerbrugg, J. DeRose, D. Roccia, C. Raidl

このたび、ライカ マイクロシステムズと PALL が連携、自動車メーカーおよび自動車部品サプライヤー向けに、最新の清浄度解析ソリューションを提供することとなりました。2~3万点の多くの部品から成り立つ自動車(エンジン搭載車)において、部品・パーツは微小化、また自動運転対応など、複雑になる一方で、安全なシステムが必要です。ライカと PALL による新たなサービスは、実証済みのソリューションで、迅速・正確・再現性の高い形で結果をサポートします。

 

ライカ マイクロシステムズ(本社:ドイツ / ウェッツラー)のインダストリーアプリケーションスペシャリスト マネージャー、Nicol Ecke にインタビュー、取り組みと最適化された清浄度解析ソリューションがユーザーにもたらす利点について聞きました。

お客様は PALL とライカ マイクロシステムズが提供する清浄度解析ソリューションを、どのような仕事に使われていますか?
具体的な部品、コンポーネント、試料の事例、解析結果のサンプル、またはその他の参考データを教えてください。

Nicol Ecke: 清浄度検査のルーツを遡ると、自動車と自動車部品産業に辿りつきます。燃料噴射装置やピストン、トランスミッションメカニズムなどの自動車部品とコンポーネントは、ますます小型化する一方で、クリアすべき要件がますます厳しくなっています。部品の清浄度は、車載システムの品質、機能性そして耐久性に影響します。最悪のケースでは、表面に付着した残留異物(コンタミ)が命取りとなり、システムの故障を招く恐れもあります。

最終製品が問題なく動作し、故障しないことを保証するために、サプライヤー各社は部品 / コンポーネントの清浄度を入念にチェックする必要があります。基本は部品の徹底的な洗浄です。そのために洗浄機または洗浄キャビネットが使用されます。PALL 社は洗浄キャビネットとフィルターのリーティングカンパニーです。

部品を洗浄し、洗浄液を濾過後、微粒子をフィルター表面に採取します。フィルターをオーブンで乾燥後、ライカのコンタミ解析システムで評価します。顕微鏡システムにより微粒子をカウント、定量化し、分類します。金属や研磨剤の残渣など、硬質の微粒子は故障の原因となる可能性が高くなります。金属微粒子はまた導電性があり、電子部品のショートを引き起こす可能性があります。したがって、微粒子の性質についてできるだけ詳しい情報を集めることが重要となります。微粒子が金属かどうかを知る上で、微粒子の反射性が貴重な手がかりとなります。いわゆる「キラー微粒子」(金属や、研磨剤などの硬い物質の粗大微粒子)は、コンポーネント、トランスミッション、ディーゼル燃料噴射ポンプの耐久性を損ない、さらにはシステムの故障の原因につながる可能性が大いにあります。徹底的な清浄度解析により、「キラー微粒子」を特定し、どこからそれが紛れ込んだかを明らかにすることが必要です。狙いは、プロセスを最適化し、コンタミを最小限にすることです。

PALL とライカ マイクロシステムズは、部品の清浄度チェック用に統合型ワークフローを提供します。PALL はラボ向けの総合的な清浄度検査ソリューションを提供しています。抽出、すなわちコンポーネントから微粒子を分離し、次にライカコンタミ解析システムで最終解析するまでの機材一式が含まれます。

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他の清浄度解析法と比べて、PALL とライカの清浄度解析ソリューションがユーザーにもたらす一番の利点は何ですか?
この清浄度解析ソリューションはユーザーのワークフロー効率または技術革新にどのように役立つでしょうか?

Nicol Ecke: PALL とライカ マイクロシステムズはともに、コンポーネントの清浄度管理のワークフロー全体を完全にカバーできる立場にあります。お客様は洗浄キャビネット、微粒子測定ステーションなどからなる総合ソリューションを、同じソースから、またPALL とライカのエキスパートからの安心のサポートでお求めいただけます。このことはお客様にとって大きな付加価値であり、コンポーネントの清浄度管理業務に新規参入を志す企業にも、また先発企業にも、清浄度検査ラボに必要な機材と知識を仕入れ、効率的に運用する上で数々のメリットをもたらします。PALL はまた、消耗品とフィルターの包括的な製品ポートフォリオを擁しており、これらはプロセスの最適化、例えば微粒子混入の可能性の極小化に効果的に寄与します。

PALL とライカの清浄度解析ソリューションの性能上の特徴において、お客様で最も評価が高いのは何ですか?

Nicol Ecke: 検査機器一式をシングルソースから入手できること、お客様はこれを一番の利点としています。設置プランニングとトレーニングなどのスケジュールは PALL およびライカ マイクロシステムズから総合的にご提案できます。生産的な協力は、製品デモの段階から始まります。お客様はその場で、コンポーネントの洗浄から解析に至るワークフローのイメージを、第一印象として捉えることができます。

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清浄度解析ソリューションの導入と、PALL とライカのセールススタッフおよびアプリケーションスペシャリストによるサポートにおいて、お客様が清浄度解析ワークフローの改善や技術改革を実現した事例を教えていただけますか?

Nicol Ecke: 清浄度検査室の建設および増設において、多くのユーザーが総合的なアドバイスを求めてやってきます。解析システムに関してもですが、微粒子の抽出についても多くの質問が出されます。たとえば、最適なフィルターの材種は何か、フィルターの事前調整が解析結果にどのような影響をもたらすか、などです。私たちはお客様にライカ マイクロシステムズと PALL の協力にもとづき説明します。要望に応じて、お客様サイトでデモを行うこともあります。洗浄からコンポーネントの清浄度解析まで、ワークフロー全体をデモできます。

清浄度解析にとって、顕微鏡による微粒子解析はどのように重要ですか?

Nicol Ecke: 従来の重量測定法や顕微鏡下で粒子を手動測定するのに比べて、コンタミ解析システムではすべての粒子についての粒度分布が簡単得られるほか、対象物の長さと幅などの各種測定パラメーターなど、客観的で信頼性の高い測定結果を入手できます。解析システムはどれを選ぶのが正しいかは、コンポーネントの要件と仕様によって変わります。フィルタ表面とのコントラストが明瞭で、微粒子を容易に探すことができ、自動評価できるため、顕微鏡は優れたコンタミ解析ツールです。微粒子が故障を引き起こす可能性は、その長さと幅、数の特定によって明らかにできます。また、ソフトなプラスチック粒子や繊維片に比べ、故障の原因となりやすい、金属とサファイヤや酸化アルミニウムなどの微粒子を区別できます。解析結果をもとに、微粒子の由来を突き止め、精査し、記録できます。顕微鏡ですので、対象物の大きさ、特長によって倍率や観察方法を簡単に切り替えることができます。

ライカ マイクロシステムズは、あらゆる清浄度要求に応えるソリューションを提供します。VDA19 準拠した解析、またサイズが 30 µm 程度の微粒子のルーチン解析では、DMS1000 デジタルマイクロスコープも組み合わせ可能です。DM4  M や DM6 M などの金属顕微鏡を使用すると、より高い解像度が得られ、粗粒子サイズはもちろん、5 μµmクラスの微粒子の評価を規格に準拠して行うことができます。オイルの純度を検査する場合や厳しい仕様が適用されるコンポーネントの検査で、このことが重要となります。より高度の光学分解能が必要となるのは、ISO16232、VDA19、DIN 51455などの規格に即してこの種の検査を実施する場合です。

微粒子の数をカウントするだけなら、光散乱を利用したフローメーターでも十分ですが、これでは微粒子の真の形状(長さと幅)や性質(金属か、非金属か)に関する情報は得られません。その点、顕微鏡をベースにしたソリューションでは、詳しい情報を、再現性のある形で集めることができます。結果と画像は、ボタンをクリックするだけでレポートに記録化できます。また、フローメーターを使用した場合、正確な結果が得られにくいという問題があります。油滴や気泡を固体粒子と誤ってカウントする、重量のある大きな微粒子が液体の底に沈み、見逃してしまう、などが原因です。その点、顕微鏡下ではすべての微粒子を正確に検出、評価、解析、記録することができ、このことは顕微鏡ベースのソリューションの大きな強みです。

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清浄度解析に関連してユーザーから出された要求に応えるのに苦労した経験はありませんか?それは、どのような要求でしたか?

Nicol Ecke: 自動車業界と部品サプライヤーにとって、製品の技術的清浄度検査は今や日常業務です。

微粒子の評価には、良好なコントラストが必要です。金属か、非金属かなどの追加情報により、導電性の有無を特定することも、アンチロックブレーキシステム(ABS)などのシステムでは重要です。フィルターに堆積する微粒子量が多いと、解析システムにとっても、ユーザーにとっても煩雑です。フィルター表面で数多くの微粒子が塊を形成すると、フィルターの評価はもはやできません。ユーザーはしばしばジレンマに陥ります。こうした状況を解決する上で重要なのは、適切なアドバイスです。たとえば洗浄するコンポーネント数を少なくする、多段フィルターを使用する、フィルター材質を別のものに変えるなどが考えられます。PALL とライカ マイクロシステムズはハードウェア・ソフトウェアに限らず、お客様に必要なサービスを提供しています。

2015 年に発効された新しい VDA19 ガイドラインでは、ユーザーサポートの重要性を強調が明記されており、フィルターを評価できなくなったような場合にユーザーをサポートすべきことが定められています。

清浄度解析にとって、将来大きな課題となるのは何でしょうか?
清浄度解析ワークフローのサポートと最適化および技術革新に関連して、ユーザーが求める追加機能として、どのようなことが予測されますか?

Nicol Ecke: 自動車分野の清浄度解析に関して言えば、ライカは光学技術、コンタミ解析の長い経験にもとづき、あらゆる規格、アプリケーション、微粒子の良好なコントラスト特性に精通しています。自動車メーカーと部品サプライヤーの清浄度管理は発展途上であり、医療機器や光学機器、電子、精密機器などの他業種でも、製品の清浄度要求が着実に向上しつつあります。粒子状物質や被膜コンタミ、スクラッチなどその他のアーティファクトに関する要求のハードルは、今後もっと高くなるでしょう。これらの業界にとっては技術的清浄度の定義と確立が今後の課題となってきます。何をどのようにして測定するか、個々の微粒子に適しているのはどのコントラスト法か、どうすればプロセスの標準化が可能かなどの問題を、ひとつずつ解決する必要があります。

清浄度解析ユーザーのニーズは過去と比べて現在、どのように変わりつつありますか?

Nicol Ecke: 2 つの傾向が見られます。部品は小型化がさらに進み、同時にデリケート化しています。つまり、清浄度管理市場の成熟化はまだ先だということです。部品の清浄度に追加の要件が求められています。技術革新に終わりはありません。技術は進化を続けます。コンポーネントはますます小型化、精緻化し、それとともに許容限界はますます厳しくなるでしょう。同時に、粒子状不純物について、これまで以上に多量の情報が必要とされるようになる見通しです。故障につながる可能性の度合い、そしてコンタミの原因をより良く把握するためです。

もう一つの傾向は、「部品の清浄度」のテーマがこれまでよりもオープンに取り上げられ、議論されるようになったことです。お客様とサプライヤーの間で、このテーマに関して積極的なやり取りが交わされています。

ライカの顕微鏡イメージングソリューションは、フラウンホーファー生産技術・オートメーション研究所(IPA、ドイツ / シュトゥットガルト)による試験を受け、VDA19 に適合することが証明されました。信頼性と再現性の高い結果が得られ、ハンドリングの容易なライカ解析システムは、実務において本当に頼りになるパートナーです。

PALL とライカ マイクロシステムズという、豊富な実績を持つ企業が、コンポーネントの清浄度分野で長年にわたり積み重ねてきた専門知識を、お客様のために役立てます。両社はともに、特別のトレーニングを受けたサービスエンジニアとスペシャリストを擁し、全世界でサービスを展開しています。私たちの 30 年を超える技術コンポーネントの清浄度管理分野の経験と、たゆまず続けられる新しいソリューションの開発が、お客様にメリットをもたらします。またシステムの正しい導入と、お客様のトレーニングにも力を注ぎます。

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