さらなる深部観察
マルチフォトン顕微鏡 Leica TCS SP8 MP
可視光ベースの共焦点顕微鏡では、深部の情報を十分に観察することができないことがあります。組織の奥深くに求める画像があるのに、散乱光やダメージによる理由で観察を諦めざるを得ないケースがあります。
卓越した光学設計のライカ TCS SP8 マルチフォトン (MP) システムは、長波長の赤外光を発振するフル統合型赤外線 (IR) 励起レーザー、高効率のハイブリッド検出器(HyD)、赤外波長域に合わせて最適化した光学系で構成されます。それにより、赤外光が組織の奥深くにまで浸透し、細胞と細胞レベル下で進行するプロセスの微細なディテールを超高感度で探り出します。
観察対象が厚みのある器官切片であれ、まるごと採り出した器官全体、あるいは生きているモデル生物であれ、ライカ TCS SP8 MP を使えば、見たいものをすべて観察することができます。
すべての試料について、この上ない結果を得る
- 多様な IR レーザー光源で最大 1300 nm までの波長域をカバー
- IR レーザーのフル統合型ソフトウェアコントロール
- ライカ HyD NDD 検出器による超高感度
- Quad検出モジュールで高速高感度の多色イメージング
- 8 kHz と 12 kHz の高速レゾナントスキャナーで、生細胞イメージングと Z スタックを高速化
- 電動補正環付きの卓越した motCORR IR 対物レンズで、試料の深部に対応
- 専用の CLARITY 法と BABB 法の対物レンズで、6 mm の深部までの器官全体をイメージング
- モジュラー方式のライカ TCS SP8 プラットフォームはアップグレードが容易で、マルチフォトン (MP) やその他の最先端イメージングシステム (WLL、FLIM、SMD、STED) に簡単にアップグレードできます
- LAS X による直観的なソフトウェアコントロール
すべてに適合
ライカ motCORR 電動補正環
生細胞と培養メディウムは水の屈折率 (RI) に近いため、水浸対物レンズが最善の選択肢となります。この種の対物レンズは、カバーガラス厚のばらつきや温度変化、試料の不均質性などに由来する RI のミスマッチの影響を受けやすいため、その結果、画像にぼやけが発生したり、組織深部のディテールが失われる可能性があります。
ライカ motCORR は、すべてを補正し、すべてを正しく再現します。その電動補正環では、光学系をリアルタイムで簡単精密に調整でき、x、y、z方向について最適なイメージングを実現します。
ライカ motCORR 対物レンズを体験する
- ライカ HC IRAPO L 25x/1.00 W motCORR − マルチフォトンイメージングに最適化
- ライカ HC FLUOTAR L 25x/1.00 IMM (ne=1.457) motCORR VISIR − CLARITY 処理した試料に最適化
- LAS X ソフトウェアによる motCORR の直観的な操作
すべてを検出
ライカ QUAD モジュール
器官全体または生細胞のイメージングのために、組織の深部を観察する場合に難題となるのが、非常にかすかな構造の検出です。蛍光が周囲の組織により後方散乱され、シグナルが弱められます。励起光を強くしたのでは、組織にダメージを与える可能性が生じます。
そこで、複数個のライカ超高感度検出器 HyDを組み合わせ、Quadアダプターモジュールにセットします。こうすることで、組織切片の深部にある微細構造をも観察できるようになります。
QUAD モジュールで未知の深部に迫る
新しい光学アダプターのQUAD モジュールで、組織切片のさらなる深部を探る
- QUAD モジュールに最大 4 個のライカ超高感度検出器HyDを取り付け、RLD (反射光検出) ポジションに搭載
- ライカ HyD RLD で 45%という比類のない量子効果を実現
- モジュール式検出器セットアップを選択 (PMT および / または HyD)、超高感度を実現するとともに、将来のアップグレードも視野に
正しいアプローチ
高度に特化した IRAPO 対物レンズでマルチフォトン (MP) イメージングを向上
多色試料では、組織の空間的関係の理解が重要なポイントとなります。MP 顕微鏡で多色試料を観察する場合、専用対物レンズで捉えたイメージを色補正し、完璧なコローカリゼーションを得る必要があります。
ライカ IRAPO は、完璧な色補正と高い透過率を目指して設計された専用の対物レンズです。少ないレーザー出力により光損傷のリスクを抑えつつ、なおかつ明るい画像が得られます。
新しい次元のアポクロマート補正を体験する
- 卓越した多色 MP イメージングを実現する色補正付き IR アポクロマート、700 nm ~ 1300 nm の波長域で補正
- マルチフォトン励起と検出に可能なかぎり最大限の光子を利用、470 ~ 1200 nm の波長域の光透過率 85%以上
- ひときわ明るい画像を体験
- 光損傷を抑制
- 電動補正環付き motCORR 対物レンズ HC IRAPO L 25x/1.00 W で MP イメージングを向上
完璧な関係性
タンデムスキャナー
ライカのタンデムスキャナーは、広視野 (FOV) とフルレンジのスキャン速度を両立させ、試料イメージングの理想的なコンビネーションを実現します。脳切片の高速カルシウム動態観察から器官全体の試料まで、どのような研究内容であってもライカ TCS SP8 MP が二人三脚のパートナーとなって研究者をサポートします。
すべてがバランスよく
- FOV は 22 mm と、ポイントスキャニングシステムの中で最大、特許技術の x2y スキャニングミラーコンセプトを採用
- スイッチング可能なガルバノメトリックミラーからなる独自の組み合わせ、FOV と 8 kHz または 12 kHz レゾナントスキャニングシステム
- 最高 12 kHz のスキャニング周波数で、秒間約 40 フレーム (512 × 512 画素) または 428 フレーム (512 × 16 画素) の画像を取得
- SuperZ GalvoFlow と組み合わせることで、4D スタックを、他の同等システムに比べ最高 1.5 倍の高速で取得可能
- 開口数の大きな対物レンズと高感度のライカ HyD RLD により、解像度、感度、コントラストのすべてを最大限追求
すべてを検出
ライカ QUAD モジュール – 超高感度
生体試料の微細組織の顕微鏡観察にとって、深部だけでなく、ときには速度が難題となることもあります。相手が高速で運動する場合、スキャン速度を上げればいいのですが、そうすると検出できる光子の数が減少します。
QUAD モジュールを用いることで、超高感度のライカ ハイブリッド検出器(HyD)を最大で 4 個組み合わせて、複数色の画像を同時に取得できます。使用する検出器の感度が高ければ、得られるライブ画像がそれだけ明るくなります。HyD では、ダークノイズが並はずれて少なく、高感度なため、レーザー励起出力を下げて試料のダメージとフォトブリーチングのリスクを少なくすることができます。
With the Quad module, you can combine up to four super-sensitive Leica HyD detectors to image multiple colors simultaneously. The more sensitive your detector, the brighter your acquired live image. Due to the HyDs´ remarkably low dark noise and their high sensitivity you can reduce laser excitation power, and therefore specimen damage and photobleaching.
QUAD モジュールで新しい感度レベルに到達
- 45%の量子効果を誇る超高感度のライカ HyD RLD で探れる世界が拡大
- S/N 比の高い、明るい画像を取得
- レーザー出力を下げて、生体試料へのダメージを軽減
- 最大 4 個のライカ超高感度検出器HyDを使い、QUAD モジュールを RLD (反射光検出) ポジションに搭載
すべてを固定
ライカ DM6000 CFS による生体内イメージングと電気生理学的イメージング
パッチクランプ法による電気生理学実験などのデリケートな実験では、高度の安定性が要求されます。些細な動きが加わっただけで、イメージング結果が変わる可能性があります。
ライカ TCS SP8 MP プラットフォームのコアはライカ DM6000 CFS 顕微鏡です。振動と無縁の機械的安定性を備えた固定式ステージと、ほぼ完全にノイズフリーのエレクトロニクスにより、あらゆる試料の観察、とりわけ電気生理学イメージングに適したプラットフォームとなっています。
- リモコン式の電動 2 ポジション対物レンズチェンジャーを使い、実験を中断することなく円滑に対物レンズを切り換え
- 対物レンズが不活性のセラミックフロントと赤外色補正を備えているため、MP イメージングと電気生理学的記録を同時並行して実施可能
- 専用の LAS X 電気生理学ソフトウェアパッケージを使い、記録した電圧と蛍光の強さを直接関係づけることができ、時間を節約可能
すべてを励起
選択したレーザーで、最先端の IR イメージングを実現
<media 56620 _blank - "TEXT, IR Lasers for Leica TCS SP8, IR_Lasers_for_Leica_TCS_SP8.pdf, 167 KB"></media>業界最先端の赤外線レーザーを搭載したライカ TCS SP8 MP を余すところなく活用することで、マルチフォトンイメージングを新しい深みへと導くことができます。直観的操作の LAS X ソフトウェアと多彩なラインナップのレーザーにより、超高速のプレチャープ フェムト秒レーザーから、光パラメトリックオシレータ (OPO MPX) および InSight DeepSee+ まで、680 nm ~ 1300 nm の波長域をくまなくカバーします。
ライカ SP8 MP でエキサイティングな発見
- 680 nm ~ 1300 nm の波長域をギャップフリーでカバー、この範囲のどの波長でもマルチフォトン励起が可能
- 高出力、極短パルス MP イメージングにより、従来以上の深部で明るい画像を取得可能
- 新しい赤波長蛍光タンパク質と蛍光色素により IR レンジを拡大
- 2 台の MP レーザーで、柔軟性の高い多色励起を実現
- 直観的操作の LAS X ソフトウェアで波長を手軽に選択
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すべてを検出
ライカ QUAD モジュール – 高速多色イメージング
ひとつの組織の局在や動態のみを観察するだけでは、周囲との関係がわからないことがあります。
QUAD モジュールは多色観察時の感度を向上します。最大で 4 個のライカ HyD を搭載することで多色画像の取得を高速化し、組織内部または生きた試料の深部の局在と相互作用についての洞察を得ることができます。
QUAD モジュールでより多くの染色像を
- 1 回の画像取得で複数色の画像を取得でき、時間を節約
- QUAD モジュールと高速タンデムスキャナーの組み合わせで、多色イメージングの観察が迅速簡単に
- QUAD モジュールに最大 4 個のライカ超高感度検出器HyDを取り付け、RLD (反射光検出) ポジションに搭載
- モジュール式検出器セットアップを選択し、最高度の柔軟性で組織深部の多色画像を迅速簡単に取得
何もかも、これまで以上に
第二 / 第三高調波 (SHG/THG) による標識フリーのイメージング
赤外フェムト秒レーザーを使用すると、蛍光だけを用いる以上に多くのものを観察することができます。極短パルス IR レーザーはエネルギーが大きく、蛍光標識を使うまでもなく、蛍光とはまた異なる光電効果を生み出します。SHG と THG、そして励起光を当てた試料における非線形偏光効果と呼ばれるものです。
SHG シグナルは、コラーゲン、ミオシンまたは微小管を含む立体的秩序を持つ大きな中心対称組織で得られます。THG は、可励起性の異なる物質間の界面、例えば胚内の、水によって分離された細胞の輪郭を検出するために使用できます。
ライカ TCS SP8 MP でより多くのものを観る
- 蛍光色素に頼らずに、より多くの組織イメージングと生細胞イメージングを実現
- 超高感度 HyD と専用フィルターを使い、非常に明るい SHG / THG 画像を取得
すべてが明快に
神経科学と発生生物学のための BABB 専用対物レンズ
神経科学と発生生物学の研究では、完璧な相乗効果を奏でるコンポーネントによりもたらされる光学性能が必要です。コアとなる顕微鏡プラットフォーム DM6000 CFS とライカ HCX APO L20x/0.95 IMM 対物レンズおよび BABB 浸液を組み合わせることで、これまでだれも目にしたことのない深部の秘密を解き明かすことができます。
- 脳切片の解析、形態学研究のための器官全体の画像、そして発生段階にある器官の解剖学的知識の発見
- BABB (ベンジルアルコール / 安息香酸アルコール 1:2) を使用して、あらゆる組織標本のイメージングを最適化
- ライカ HCX APO L20x/0.95 IMM と、浸液 BABB に対応した特殊フロントレンズ (ne = 1.559)
- 低倍率 20× で高分解能 (NA 0.95)
- 広い作動距離 (1.95 mm)
FLIM に適合
蛍光寿命は、励起された蛍光分子が基底状態に戻るまで、どれだけの時間にわたりその状態を保持できるかによって決まります。FLIM (蛍光寿命イメージング法) は、1画素ごとに蛍光寿命を測定することで、あなたの研究にプラスアルファの次元を追加します。
FLIM-FRET (蛍光共鳴エネルギー移動) 実験に、ライカ HyD RLD 高速検出器を使用することで、深部の分子の相互作用を容易に探ることができます。
大きな Z スタックで質の高い FLIM データを取得
- フェムト秒 MP 励起とライカnon-descanned HyD RLD検出器の組み合わせ
- 専用の FLIM アプリケーションウィザードで、信頼性の高い実験環境を迅速にセットアップ
- ライカと PicoQuant 社製コンポーネントのユーザーフレンドリーな相互作用
シンプルなつくり、パワフルな性能
The Leica Application Suite X
研究テーマがどんなに複雑難解であろうとも、実験とデータ解析までもが複雑でなければならない理由はありません。LAS X の設計に当たって私たちは 2 つの点を重視しました。顕微鏡制御のためのパワフルな機能、そしてインターフェースからのワークフローの直観的な操作です。
- ワークフローに沿った設計で、マルチフォトン (MP) 実験を効率的に支援
- 電動スライダーと IR レーザーをフル制御し、実験のセットアップを迅速化
- 専用の MP FLIM ウィザードで、データ解析はこの上なく簡単
ニーズに適合
マルチフォトン実験のあらゆる段階で LAS X ソフトウェアがユーザーにパワフルな解析オプションを提供します。
- LAS X Electrophysiology
- LAS X 3D Visualization
- LAS X 2D/3D Analysis
- Huygens MP Deconvolution
- LAS X Live Data Mode
- LAS X FLIM Wizard
- LAS X FRET/ FRAP Wizards
