動かすのは試料ではなく、レーザー

紙にご自分の名前を書いてみてください。ただし、ボールペンは動かさずに、紙を動かします。いかがです、骨が折れるでしょう?だからこそ、私たちはレーザーマイクロダイセクションの設計にあたり試料ではなく、レーザーを動かすことにしました。 高精度光学系を駆使し、プリズムを使って組織上の希望するカットラインに沿ってレーザービームを動かすのは、ライカマイクロシステムズだけです。言い換えると、ライカ LMD は組織に垂直にメスを入れ、コンタミのないクリーンカットの切片を切り出します。 常に精密

  • 考えられるかぎり最高の精密さと速度でカッティング
  • 「ムーブ&カット」方式で、リアルタイムで直接カッティング
  • 作業の様子の視認性は抜群で、動画記録作成に絶好

落下方式でクリーンを確保

下流の解析過程では、切片にコンタミがないことが絶対の条件となります。そこで、ライカ LMD システムは切片の回収に落下方式を採用しました。独自のレーザーガイド式ダイセクション法では、カッティング時の接触もなければ、コンタミもなく、切片はパーフェクトな状態に保たれます。 123 でコンタミのない試料が完成!

  1. 関心領域を選択します。
  2. 切り出す領域の境界線に沿ってレーザーを動かします。
  3. 切片がシャーレに落下し、後続の解析に備えて出番を待ちます  – 100% コンタミフリーです。

心強い味方:重力はいつでも、どこでも作用しています。

成功のカギは対物レンズに

ダイセクションで最善の結果を得るには、アプリケーションに合わせて最適化された専用の対物レンズを使用することです。その点、光学系の開発とは、19 世紀初頭以来の歴史を誇るライカのコアコンピテンシーのひとつです。弊社の LMD 専用対物レンズ「SmartCut」シリーズは、ユーザーの信頼に必ずお応えします。

  • 乾燥光学系対物レンズは 5× から 150×まで、10 種類の中からお選びただけます。
  • 最高倍率の 150× SmartCut 対物レンズでは、必要に応じて細部を高倍率、高分解でクローズアップできます。
  • 低倍率の対物レンズを使用して広視野で、試料から大きな切片を切り出すことができます。
  • 波長 350 nm のレーザー光線を最高度の透過率で導く対物レンズの利点が、あらゆる場合に活きてきます。カットするものが組織であれ、あるいは骨、歯、脳、植物、染色体、または生体細胞のいずれであれ、問題ありません。あなたのアプリケーションで、ぜひ試してみてください!

弊社の対物レンズが提供するイメージング性能の高さは、今さら申し上げるまでもないでしょう。

同じ原理の 2 つのシステム

パワーで選ぶ:ライカ LMD6 と ライカ LMD7 の違いはレーザーにあります。ライカ LMD6 は標準的アプリケーションである軟組織のカット、たとえば脳や肝臓、腎臓などの組織のカッティング向けの完璧なツールです。一方、ライカ LMD7 は、サイズ、形状を問わず、あらゆる種類の組織のダイセクションに理想的です。レーザーパワーに余裕がある分、小出力のシステムに比べ、レーザーの制御範囲が広く、柔軟性に富んでいます。 システムの選択基準は?

  • ライカ LMD7:サンプルの難易度が高く、使用するうえで特に高度な柔軟性が要求される場合
  • ライカ LMD6:標準的な組織のダイセクションで好結果を得たい場合

一様な照明 

ダイセクション領域を決める際に重要となるのが照明です。その点を考慮して、ライカ LMD6 と ライカ LMD7 にはLED 照明と従来からのハロゲンランプとの両方を用意、お好みの光源を選択できるようになっています。 LED 照明の利点

  • LED 照明は、一定の色温度で試料を一様にライトアップするため、むらのない照明の下、試料を自然な色で観察できます。
  • LED 照明を選択すれば、時間とコストを節約できます。LED は必要とするエネルギーが最大で 90% も少ないうえに、耐久寿命が 2 万 5,000 時間にも達します。バルブ交換のために、頻繁に装置が使えなくなるといった不便は過去の話しとなります。

ハロゲンランプ照明にこだわりのあるユーザーにも対応、 問題ありません!

  • 透過光はハロゲンランプ照明でなくては、と仰る方が大勢いらっしゃいます。その点を考慮して、ライカ LMD は両機種とも、ハロゲンランプを装備できるように設計されています。しかも、従来型の照明技術に由来するイメージの変質を避けるために色温度自動制御機能(CCIC)を内蔵しています。この照明装置はレーザーマイクロダイセクション以外のアプリケーションにも使用でき、その場合でも常に安定した色再現性が得られます。

最先端のレーザー技術 概要

  ライカ LMD6
ライカ LMD7
波長 355 nm 349 nm
パルス周波数 80 Hz 10-5000 Hz
パルス幅 < 4 ns < 4 ns
最大パルスエネルギー 70 µJ 120 µJ

ライカ LMD7 で柔軟性を向上

  • 大きなパルスエネルギーと、調整可能でかつ高い繰り返し周波数をひとつのシステムに統合
  • 繰り返し周波数を自在にコントロールし、個々の試料に合わせてレーザー速度を調整
  • 大きなパルスエネルギーを使用して、厚手で硬質の組織試料も難なくカット
  • 高い繰り返し周波数で細幅のカットラインと高速カッティングに対応
  • 開口角度を含め、すべてのレーザーパラメータをコントロールして、最適なカットラインを確保

消耗品を節約!

ライカ LMD システムは切片を落下方式で回収しますので、切片の回収に 0.2 または 0.5 ml PCRチューブなど、検査室にある分子生物学実験で広く使われる手近な容器を使用できます。回収デバイスは、LMD アプリケーションに応じて、乾燥しているもの、精製用バッファーまたは培地を満たしたものを使用します。

  • メンブレンスライドで最適の結果を得るには、「ドロー&カット」または「ムーブ&カット」モードを使用します。生体組織から直接ダイセクションします。この方法はレーザーマイクロダイセクションと呼ばれ、最高品質の細胞集団を得る、最も効率的かつ時間のかからない手法です。
  • 標準のスライドガラス、カバーガラスまたは DIRECTOR スライドから切片を切り出す場合は、「ドロー&スキャン」モードを使用します。この方法は、レーザーアブレーションまたはドットスキャンダイセクションと呼ばれ、メンブレンの付着していない切片が得られます。 

キャプション 1:マイクロダイセクション前  2: マイクロダイセクション後  3: マイクロダイセクションした線維芽細胞の確認 4: 再培養開始から 4 日後

生細胞を簡単にカッティング

生細胞を取り扱う場合、倒立顕微鏡がよく利用されますが、ライカ LMD システムでは正立顕微鏡をベースとしており、生細胞のカッティング作業を円滑に処理することができます。

  • 培養した生体細胞を、再培養、クローニング、あるいは単一細胞、コロニーまたは細胞集合体の解析のためにダイセクションできます。
  • LMD システムに恒温チャンバーを取り付けることもできます
  • 細胞は PEN メンブレン付きシャーレ、または ibidi マルチウェルスライドで培養できます。
  • 培養した生体細胞の切片は、PEN メンブレン付きディッシュ、またはメンブレンの無いシャーレ、ibidi スライド再培養用の 8 連ストリップチューブ解析用8連 PCR チューブキャップなどのデバイスで回収することができます。

生体細胞カッティングに使用する消耗品の詳細については、弊社Science Lab の消耗品紹介ページをご覧ください。

1: Before Microdissection | 2: After Microdissection | 3: Inspection of microdissected fibroblasts | 4: 4 days after recultivation
1: Before Microdissection | 2: After Microdissection | 3: Inspection of microdissected fibroblasts | 4: 4 days after recultivation

ソフトウェアで LMD 操作が容易に

関心を持っておられるのは、あくまでも結果であって、結果を出すための過程ではないとすれば、ワークフロー指向で直観操作のこの専用アプリケーションソフトウェアは、必ずお気にいっていただけるに違いありません。使いやすく、パワフルなこのソフトウェアで、関心領域を選択し、ダイセクションし、得られた切片を視覚化できます。

  • 試料オーバービューで、全体をより良く把握
  • レーザービームの誘導は、マウスまたはタッチスクリーンで
  • レーザーと顕微鏡を操作
  • タイムラプスビデオの記録
  • データベース、標識された細胞の自動認識(AVC、パターン認識)のほか、有用な機能をいくつか加えたアドオンパッケージ。詳細については、弊社お問い合わせ窓口にお尋ねください。
  • 結論:時間と労力の節約

ライカ LMD ソフトウェア V7.6 による高速ダイセクション:「シャドーカット」モード(特許出願中)

あらゆるニーズに対応するスライドソリューション

プロテオームやメタボロミクス関係の研究では、メンブレンスライドに含まれる可塑剤または軟化剤が解析の妨げとなる可能性があります。そこでライカマイクロシステムズは、レーザーマイクロダイセクション用に複数種のスライドを用意しました。

  • ゲノミクスとトランスクリプトミクスでは、どのタイプのメンブレンスライドでもご使用いただけます
  • プロテオームおよびメタボロミクス関係の特定のアプリケーションでは PET スライドがお薦めです。
  • プロテオームおよびメタボロミクスでは DIRECTOR スライド(AMR社)をご使用ください。完全なメンブレンフリーの条件で作業していただけます。

スライド選択の詳細については、弊社<link science-lab/laser-microdissection/application-specific-consumables-for-laser-microdissection/ _blank - "Which slide to use when - Laser Microdissection - Science Lab">Science Lab の消耗品紹介ページ</link>をご覧ください。

Combination System: LMD System with THUNDER Imaging

The LMD6 and LMD7 systems can be combined with THUNDER. The base stand of the THUNDER Imager 3D Tissue and LMD systems are the same, thus such a combination offers:

  • Lab space savings with one system for different tasks
  • Laser Microdissection with the LMD without limitation
  • Brilliant THUNDER fluorescence imaging using LAS X, even in multi-color and 3D (z-stacks) and visualization in the 3D viewer.
[Translate to japanese:] Widefield [Translate to japanese:] THUNDER

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